お蕎麦屋さんに行くと、だいたいメニューに『鴨せいろ』があると思います。
鴨ですし、ジビエ肉だと思ってしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、一般的に食べられている鴨は食用として飼育されたものがほとんどです。
では、どれが飼育された鴨で、どれがジビエなのか…
そんな悩みを解決すべく、今回は鴨の種類について解説します。
鴨の種類
さっそく鴨の種類についてお伝えしたいと思います。
鴨の生態的な種類ではなく、日本で食べられている種類のお話です。
鴨は3種類に分けられます。
それがタイトルにも書いたとおり、『真鴨・アヒル・合鴨』です。
では、どんな違いがあるのかを見ていきましょう。
アヒル
食用として飼育され、普及している鴨がアヒルです。
お店のメニューとして並んでいる『鴨せいろ・鴨南蛮・北京ダック』などはアヒルの肉を使用していることが多いです。
大きいスーパーの食品売り場に行けば置いてあるところもあるかもしれません。
真鴨(マガモ)
あまり聞いたことがないかもしれませんが、真鴨が野生(ジビエ)の鴨になります。
真鴨は『鳥獣保護法』という法律の対象になっているため、勝手に捕まえたりすることはできません。
流通も少ないので、スーパーなどで手に入ることはほとんどないでしょう。
合鴨(アイガモ)
合鴨はどんな鴨かというと、上に書いたアヒルと真鴨を交配してできた鴨です。
そのため、自然界には存在していなかった鴨になりますので、野生に放すことは禁止されています。
食用の他にも、水田の雑草を食べてもらう『合鴨農法』に使われます。
なんで3種類もいるの?
鴨は昔から日本で食べられてきました。
『鴨が葱を背負ってくる』ということわざがあるくらい、鴨鍋などの料理が古くから愛されていたんです。
しかし、鴨は冬鳥のため、一年中食べられる食材ではありませんでした。
「美味しい鴨をいつでも食べたい!」という想いからか、鴨の飼育が世界的に始まるようになります。
真鴨を飼育していくうちに姿が変わっていき、現在のような白いアヒルへと変化しました。
なので、アヒルの祖先は真鴨なんですね。
そんなアヒルが12~13世紀の日本にも伝わり、食用として育てられ、毎日食べれる鴨肉として今も流通しています。
真鴨が良い理由
最後に、皆さん一番気になっているであろう "味の違い" について書いていきます。
もちろん人によって好みはあると思いますが、どれが美味しいかと言われたら、私は間違いなく真鴨だと答えます。
調理方法などにもよりますが、お肉本来の味を楽しむという点なら真鴨は最高級です。
それもそのはず、真鴨は冬鳥なので長い距離を飛ぶために筋肉が付いており、脂肪が少なくてコクがあって美味しいです。
鴨鍋にした時にその肉の素晴らしさが表れます…
お肉を噛んだらスッと噛み切れるほどにやわらかく、鍋のスープに負けない 味わい深いお肉が口に広がります。
ぜひジビエの鴨肉を召し上がってみてください。
アヒルはマズいわけではありませんが、家畜なので餌も用意されていますし、飛ぶことも少ないために脂肪が多く、真鴨には劣ると思います。
また、合鴨はどうかというと、元々 合鴨はアヒルの肉の味を真鴨に近づけようとして改良されたものになります。
アヒルよりは真鴨に近い味ではあるものの、やはりジビエの鴨には敵わない部分があります。
まとめ
結論として、鴨肉がジビエか飼育されたものかを見分ける方法としては、お店の方に聞くのが一番です笑
さすがに食べ比べのクイズ番組みたいな状況になるようなことはないと思いますし笑
基本的には、ジビエは冬の料理なので、一年を通してメニューにあるようであればアヒルか合鴨でしょう。
地方に行くと、もしかしたら期間限定で真鴨を使用しているお店もあるかもしれません。
ジビエの鴨肉が食べれるお店があれば当サイトでも紹介していきますので、ぜひチェックしててくださいね。